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【大会前特集(2)】ライバルたちの今

2013年3月15日

 来る3月28日(木)から30日(土)の日程で、「第26回都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会2013(ジュニアオールスター)」および「第44回全国ミニバスケットボール大会」が開催されます。
 どちらも47都道府県の代表チームが参加して、日々の練習の成果を発揮するだけでなく、交流や競技力向上を目指しています。
 大会開幕まで2週間を切った今、大会を2倍楽しむ方法を、過去の大会を振り返りながら、4回に分けてご紹介します。


 あれから2年――東日本大震災は多くの被害をもたらし、多くの被災者を生んだ。今なお安易な慰めの言葉は見つからないが、それでも1つ言えることは、残された私たちは力の限り生きなくてはいけないということ。そのことを胸に、今年度の「全国ミニバスケットボール大会(以下、全国ミニバス)」「都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会(以下、ジュニアオールスター)」「東日本大震災」被災地復興支援を頭に掲げた大会になっている。

 失われた命のなかには「未来のライバル」となる選手たちも含まれていたに違いない。その選手たちの分まで、と書くとやや重たい気持ちになってしまうが、バスケットができる喜びを存分にコートの上で表現してもらいたい。それこそが亡くなられた仲間たちに対する最高の鎮魂になるはずだ。

 実際、すでに未来に向かってチャレンジをしている同世代の仲間たちがいる。彼ら、彼女らは今年の「ジュニアオールスター」にも出場する、言わば「ライバル」だ。そんなライバルが今、どんなことを考えているかを知っておくことは、同世代の選手たちにとってプラスになるはずだ。「あの子はこんなことを思っているから、こんなプレイができるのか…私も真似してみよう!」と。

 平成24年度から当協会で開催した「ジュニアエリートアカデミー(ビッグマン)」に1年間参加した22人のうち、今年のジュニアオールスターに出場する選手に話を聞いてみたところ、どの選手も「キャンプ」での成長を実感しているようだ。

 広島県選抜の原田 麗音選手は「選ばれた時は、本当に僕でいいのかなという気持ちでした。でも広島県選抜は3Pシュートなど外角シュートがうまい選手が多いので、だからこそリバウンドが大事になります。僕はチームの中で一番大きいので、落ちたシュートを全部獲るつもりでリバウンドを頑張りたいです。また、オフェンスではスクリーンをうまく使って、シューターに気持ちよくシュートを打たせられる動きをしたいです」と語り、「全国では僕のことを知らない人ばかりですから、広島にはこういう選手がいるぞ、と知らしめるような活躍をしたいです」と意気込んでいる。

 宮城県選抜の畠澤 諭選手は、キャンプでの手応えをジュニアオールスターでも活かしたいと言っている。「いろんなスキルや体幹トレーニングを学んできましたが、このキャンプで教わったことをジュニアールスターでひとつでも出せるようにしたいです。特にメンタル面が大きく変わったと思います。最初は闘争心もなく、みんなで話し合って行動することも苦手で、ただ単に試合に出ているだけという気持ちでした。でもメンタルトレーニングの先生に『試合を楽しんでいこう』と仰っていただき、キャンプも楽しんで取り組もうと思えるようになりました」。気持ちが変われば、プレイも変わってくる。畠澤選手のように楽しんでプレイをすれば、勝ち負けだけではない、いい結果が見えてくるはずだ。

 神奈川県選抜の竹藤 裕選手は、今大会参加選手の中で最長身の199センチ。しかし、キャンプに参加するまでは中学でバスケットを辞めようと考えていたという。「最初は将来のことなど全然考えていませんでしたが、キャンプに参加して、練習してきたことで大きな将来の夢を持てるようになりました。将来の夢は日本代表選手になることです」と高校でもバスケットを続ける意志を表明してくれた。目の前の練習を一生懸命に行うことは何よりも大切なことだが、それでも小中学生にはまだまだ知らないバスケットの楽しさがある。奥深さといってもいい。竹藤選手はキャンプでそのことに気がついたが、より多くの楽しさが「全国ミニバス」や「ジュニアオールスター」の会場にも存在している。それを見つけるためにも、ぜひ会場に足を踏み入れてみよう。

 男子だけではない。女子はさらに一歩先を行っていて、2人の中学2年生が「平成24年度バスケットボール女子U-16日本代表チーム」の候補選手に選ばれている。

 その1人、千葉県選抜の赤穂 ひまわり選手は、昨年度のジュニアオールスターMVP。その赤穂選手が昨年「点数が取れなかった」というのが、もう1人のU-16候補選手、愛知県選抜の馬瓜 ステファニー選手だ。2人はすでにライバル関係にあり、どちらも「対戦したら負けたくない!」と火花を散らしている。

 赤穂選手はジュニアオールスターの難しさをこう言っている。「普段とチームが違うので、それぞれバスケットの約束事が違っていて、1on1から仕掛ける人もいれば、スクリーンから始まる人もいて、最初はかみ合わない部分もあります。でもジュニアオールスターに選ばれる選手はみんなうまいので、何とか合わせる努力をしていき、実際に試合で息のあったプレイを出せた時はうれしいです」。赤穂選手のその言葉に対して、ライバルの馬瓜選手がこう引き継ぐ。「大会の最初の頃にできなかったことも、試合をしていくにつれてできるようになっていきます。みんなの成長が早く、それはすごいなと思いました」。

 この2人の言葉からもわかるように、ライバルは敵対するだけではなく、お互いを認め合い、補っていくことでさらに力をつけていく。中学生だけではない。「全国ミニバス」に出る小学生もまた、先輩たちの言葉を参考によりよいライバルを見つけ、一緒に切磋琢磨(せっさたくま)していこう。相手のよさを見つけ、認めることで、たった3日間しかない大会がよりよい成長につながっていく。そんなライバルをたくさん見つけてみよう!


 「第26回都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会2013(ジュニアオールスター)」および「第44回全国ミニバスケットボール大会」の大会情報は、各大会の特設サイトからご確認いただけます。

 また、小学校や中学校でバスケットボールを頑張っている皆さんへ向けて、トップリーグの選手たちからの「応援メッセージ動画」を掲載していますので、是非ご覧ください。